県民の皆様
目の健康講座2023 in 金沢【講座終了】
日時 | 令和5(2023)年10月15日(日)13:00〜16:15 ※YouTube同時配信あります。 ![]() |
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会場 | 金沢ニューグランドホテル 4F 金扇の間 会場HP https://www.new-grand.co.jp/ |
プログラム | 13:00~14:00 眼科無料健康相談 (12:30~13:30 受付時間 定員30名 事前登録先着順) 14:00~16:15 講演会 白内障手術で老眼を治す 緑内障から目の健康を守る ―アイフレイルに気を付けよう― |
参加費 | 無料 |
定員 | 先着300名 ※定員となり次第締め切らせていただきます。参加をご希望される場合はお早めにお申し込みください。 |
参加方法 |
受付終了しました。
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お問い合わせ先 | 株式会社ネクステージ内 「目の健康講座」 係まで 電話番号:076-216-7000 受付時間:10:00~18:00(土・日・祝日を除く) |
講師紹介
小林 顕病院臨床准教授(金沢大学)

略歴
1992年 | 滋賀医科大学 卒業 |
1992年 | 金沢大学眼科学教室 入局 |
1996年 | バスコムパルマー眼研究所 分子遺伝学教室 研究員 |
1998年 | 金沢大学医学部 助手 |
2010年 | 金沢大学附属病院眼科 病院臨床准教授(兼任) |
2015年 | 金沢大学医学部 講師(兼任) (石川県アイバンク常務理事、日本アイバンク協会評議員、日本角膜移植学会理事) |
角膜は眼の最前面に位置する、厚さ約0.5mmの透明なドーム状の組織であり、良好な視機能のためにとても重要な役割を担っています。この角膜が、形態の異常(円錐角膜など)や透明性の低下(角膜白斑、水疱性角膜症など)を来たすと視力は極度に低下し、視力の回復には角膜移植が必要となってきます。
角膜の生物学的な寿命は200年程度あるとされており、一代で終わらせるにはもったいない組織です。この小さく薄い組織を移植する(角膜移植)ことで、移植を受けた患者様の視機能を大きく回復させる可能性があります。そして、角膜移植を受けた患者様やそのご家族の人生を大きく好転させるパワーを秘めています。石川県ではこれまでに多くの患者様が角膜移植で視力を回復してきています。
アイバンクは、角膜移植に必要なドナー角膜の斡旋を国から許可されている唯一の団体です。ただし、国内では慢性的な角膜ドナー不足が続いており、県民の皆様の更なるご協力を必要としているのが現状です。
本講演では、石川県アイバンクの活動の紹介と、最近の角膜移植についてわかりやすく述べたいと思います。
佐々木 洋教授(金沢医科大学)

略歴
1987年 | 金沢大学 卒業 |
1987年 | 自治医科大学眼科学教室 入局 |
1991年 | 米国オークランド大学眼研究所 研究員 |
1993年 | 自治医科大学眼科学教室 助手 |
1996年 | 金沢医科大学眼科学講座 講師 |
2005年 | 金沢医科大学眼科学講座 教授 |
2007年 | 中国医科大学 客員教授 |
2009年 | 東北文化学園大学視覚機能学専攻 客員教授 |
2018年 | 特定非営利活動法人 紫外線から眼を守るEyes Arc理事長 |
2023年 | 金沢医科大学病院 副院長 現在に至る |
白内障手術の進歩は目覚ましく、近視、遠視、乱視は全て治せるようになりました。2019年には保険適用の遠近両用眼内レンズが登場し、白内障手術により老眼も同時に治療できるようになりました。
老眼になると近方が見えにくくなるため、読書をしなくなったり、趣味の手芸やパソコンなどの作業もしにくくなったりするため、生活の質(QOL)は低下します。視力の低下は認知機能の低下にも繋がり、認知症のリスクも高くなることがわかっています。
白内障手術により老眼が改善するとQOLの向上に加え、認知症のリスクも低下する可能性がありそのメリットは極めて大きいと言えます。
保険適用の眼内レンズよりさらに近方まで見やすい選定療養適用の遠近両用眼内レンズも次々と上市されており、患者さんの生活スタイルに最適なレンズを選択できるようになりました。
講演では白内障手術による老眼治療の最新情報についてわかりやすく解説します。
杉山 和久教授(金沢大学)

略歴
1984年 | 金沢大学医学部 卒業 |
1990-92年 | 米国オレゴン保健科学大学およびデバーズ眼研究所 研究員 |
1996年 | 岐阜大学医学部眼科 講師 |
2000年 | 岐阜大学医学部眼科 助教授 |
2002年 | 金沢大学医学系眼科 教授 現在に至る |
2020年 | 金沢大学医学系長(医学部長)現在に至る |
緑内障は視覚障害の原因の第1位で、40歳以上の20人に1人が罹患する比較的多い病気です。
しかし、日本眼科医会の調査によると80%以上の人が緑内障という言葉は知っているものの、緑内障について説明できる人はわずかに25%程度です。日常生活が可能な視機能があってこそ、楽しい老後が送れ、暮らしも維持でき、介護も最小限、認知症の予防へとつながり、すべてが好転すると思います。
緑内障治療の目標は、患者さんが一生涯、日常生活の可能な視機能を保持することです。緑内障による失明を防ぐためには、アイフレイル(加齢に伴って眼が弱っていき、目の機能が低下した状態)の時期に早期発見することが重要です。
そのためには、ふと気づいた見にくさや眼の不具合を見逃さず、眼の健康について意識していただきたいと思います。
本日は緑内障から目の健康を守るにはどうするべきかをお話します。